こんにちは。
大広ブログをご覧の皆さま、今年のGWはいかがでしたでしょうか。
私スタッフ田渕は、GW突入早々張り切ってメタボ気味の愛犬の散歩に出かけたところこっぴどく足を捻挫してしまい、期間中寝たきり生活を余儀なくされました。
うかれ過ぎて後の祭りです。
さて、今回はカレンダーにちなんだ小説をご紹介します。
『五郎次殿御始末』(中公文庫/浅田次郎著)
明治維新という武士の大リストラの中で、自らの誇りをかけ能う限り最善の方法で身の始末をつけた「最後の武士」たちを描いた短編集ですが、その中の『西を向く侍』です。
主人公の成瀬勘十郎は暦法の専門家として幕府の天文方に出役していたのですが、
突然のグレゴリオ暦への改暦に際して新政府の暗い企みに気付きます。
商家の掛け取り、民百姓の混乱を危惧した勘十郎は文部省天文局へ詮議に向かうも、
「太陽暦が採用されれば御役御免になってしまうからだろう」と取り合ってもらえません。
そこで勘十郎は切なくも潔い身の処し方を選択するのですが・・・・
当時の混乱や新政府の思惑、改暦の経緯などが、
史実をもとにわかりやすく描かれています。
歴史や暦に興味がない方でも、楽しく読んでもらえること請け合いです。
ちなみに浅田小説に弱い田渕は『柘榴坂の仇討』で泣きました。
どうぞ皆さんも検証がてら読んでみて下さいね。